初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~


―――更衣室に入って乱暴にドアを閉めた後、柊は汗に濡れたユニフォームをバサッと脱ぎ捨てるとスポーツドリンクをゴクゴクと飲み干した。


「……千尋、今日の助っ人は貸しだからな」

「ああ、サンキュ。助かったよ。
青嵐には中等部の頃にこっぴどくやられてさ。
きょうのリベンジは負けたくなかったんだ」

「……くだらね。どうでもいいじゃん」

「…まあ、お前には分からないだろうな。

これでも中等部の頃は真剣にサッカーに打ち込んでたんだ」

「そんなにやりたきゃまたやればいいじゃん」

「…俺はお前とは違うんだよ。
特進の授業に勉強もせずについていけないよ。

今サッカーなんてしてたら病院を継げないよ」





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