初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~
「なあ、由依。
……頼みがあるんだけど…」

俺は思い切って彼女に全てを話した。

柊の事、クラブの事、ザーラの事。

由依は黙って聞いてくれていた。

こういう時は黙って聞き役に徹する。
我が従姉妹ながらなかなかいい女だ。

従姉妹じゃなくて、光太もいなかったなら俺はきっと由依を好きになっていた。


やがてポツリと由依が言った。

『…駄目よ。杏奈は結城には近付けたくない。

あの子は何も知らない純心な子なの。

結城くんは少し危険な気がする。
杏奈が傷付いたりしたら……』






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