初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~
―――「あはははっ。
さっきの柊の驚いた顔、写メしたかったよ」
生徒会室に入った途端、千尋は笑い転げる。
「…お前…。
もういいだろ。それより、杏奈をまたここに呼び出せよ」
弁解しようと千尋にそう言うと彼は笑うのを止めて俺を見た。
「何?昨日一緒だったのにもう会いたくなっちゃったの?
駄目だよ、二日も続けてなんて。
昼休みまで待つんだね。
全く、うちの会長は我慢が足りないね」
「な!会いたいとかじゃねぇから!」
「はいはい。何でもいいけどとにかく駄目だよ。
まあ俺はさっき少し話したけどね」
「え?杏奈と?いつだよ」
「え?挨拶終わってここに戻る途中で」