初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~
う……嘘……。
今度は私の身体全体を包み込む温かさ…。
だ…抱き寄せられてる……?
ゆ、結城くんが…、私を…、…。
うわ………っ…。
「ごめん、て。な?」
彼の声が私の頭の真上から優しく響く。
う、うひゃ…。
彼の制服から甘くて優しい、いい香りがする。
……マジで…?
ど、どうしよ……。
―――ガチャ。
その時突然、真横の事務所のドアが開いて誰かの顔がヌッと出てきた。
「!?」
ハッとして顔を上げてそちらを見る。
「……あ。…わ、悪い。
ちょっと、喉が…渇いて」
夏目くんが驚いたままの顔でバツが悪そうに言い訳をする。