初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~
「………」
私を抱く腕の力を弱める訳でもなく、結城くんは夏目くんを静かに見つめている。
「…あ、でも、やっぱいいや。
………邪魔して悪かったね」
「い、いや、邪魔だなんて」
慌てて私が言うとその直後に私の頭上から結城くんの声がした。
「うん、邪魔だな。早く消えろ」
は?ち、ちょっと…っ。
ドアがバタンと閉まり再び沈黙…。
「………」
「………」
…何なの、これ。
邪魔…って。何で!?
「あ……あの…、もう、泣かないから…
とりあえず、離して?」