初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~
「何で逃げようとする?
何で俺を求めて来ない?
…お前みたいな女…、イライラする。
…………今日…、授業、サボるぞ」
「は?ち、ちょっと、何言って…」
柊は私の手をパッと離すとポケットから携帯を取り出して素早くボタンを押した。
「あ、俺。今から車を寄越して。
……うん、頼む」
ピッ、と電話を切ると彼は私の顔に再び顔を近付けてきた。
「なっ……何よ…っ」
「さ、早く言って…?
キスして、……って」
「はっ…はあ!?な、何で…」
「…杏奈……」
さらに近付いた顔を直視出来なくてギュッと目をつぶる。
微かにかかる息が……熱い。
どっ…どうしよ…。
膝がガクガク震えてくる。
ほ……本気…なの?