サクラドロップス
アタシ達は一緒に泣きながら生まれて
追い越し追い抜かしながら大きくなった。
イツキの身長が伸びて、アタシも負けずに追い越して
男女の差はあれど、アタシとイツキの身長と体重はほとんど同じだった。
けれど手のひらと足のサイズだけはイツキの方が大きくて
『あと半年もしたら、一気に差がつくかもネ』
なんて笑っていたのは、事故に遭う前日のことだったかな。
ベビーベッドの中で、泣いても
隣でイツキが笑うから、アタシもすぐに泣き止んだ。
お風呂は幼稚園を出た時から一緒に入らなくはなったけど
イツキが事故でいなくなるまで
小さなシングルベッドで、2人してまるくなって眠った。