サクラドロップス
「氷でもあててみようかしらネ?」
と、言うアタシに。
「ユキ姉、蒸しタオルです」
と、エリカちゃん。
肩にかけていたバッグから可愛いおしぼりケースを取り出して、中のタオルをレンジでチン。
「ユキ姉、まだ後20分あります。メイク何分で直せますか?」
「5分もあれば」
「オッケーです。これで顔あっためて下さい。最後に水で引き締めれば、完全にとは言えませんけど『ちょっと寝不足気味で・・・』位の顔には戻りますから」
と、言って、アタシに蒸しタオルを持たせた。
「・・・ありがと。エリカちゃん、準備がイイのネ?」
ありがたく蒸しタオルを使わせてもらいながら、アタシ。
「何事も日頃からの仕込みが肝心です。エリはモテる為の努力はかかしたことがありません」
キラリと目を輝かせるエリカちゃん。
「・・・アタシも精進シマス」
何だか今日のエリカちゃんは頼もしいわネ。
なんて思っていたアタシは
その後のエリカちゃんの・・・
「ユキ姉、ショージンって、どういう意味ですかぁ?」
と、言う質問を聞いて、カクリとこけた。