サクラドロップス
「そんな可愛い顔されたらキスしたくなるからヤメテ下さい」
何故かアタシを見て、赤くなる安藤。
小声で、アタシの耳元にそんなことを囁く。
「何よ、今更」
みんなからカメラ向きの笑顔を要求されて、にこにこと笑いながら、アタシ。
「今更とかって言わないで下さいよぉ。オレ未だに朝起きるとホッペタつねってるんですから。って言うか、今この瞬間が夢だったらどうしよう。オレ、間違いなくショックで死ねる・・・」
同じく笑顔を向けながら、安藤。
・・・・・・犬め。
結婚式でこんなに舞い上がってるんじゃ
もうしばらくあのことは内緒にしておいた方がイイかしら。
アタシは不安がる安藤が可愛くて、クスクスと笑ってしまう。
うん、こんな関係もイイわよね。
イツキ、アタシ、アナタとの約束通り、幸せになるからね?
安藤と、アタシと・・・それから・・・