サクラドロップス
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そして、部屋に戻ると・・・
「オカエリー」
「にゃあお」
相変わらず惚れ惚れするくらい可愛い顔のツバサくんと、いとしいサクラのお出迎え。
と、その背後に・・・見慣れないモノが。
「・・・何、これ」
「ユキさん、帰ったらまず『タダイマ』でしょ?幼稚園で習うことだよ?」
バッグを受け取られたアタシは、つい素直に。
「そっかタダイマ」
と、言ってしまう。
「ヨシヨシ。ゴハンは?軽く食べる?お茶漬けとか?」
「ううん、肉まん食べてきた・・・じゃ、なくて!!ツバサくん、アレ、ナニよ??」
・・・ったく、どうしていつもツバサくんのペースにのせられちゃうかな。
軽く眉をしかめながら、ツバサくんとサクラの背後にある『もの』を指差して、アタシ。
「アレとかナニとか・・・ユキさん、何気にやらしーし」
「なっ!やだ、違う!違うわヨ!!」
アタシはバシっとツバサくんの腕を叩く。
さっき触れた安藤より、さらに細い、華奢な腕。
「サクラのお気に入り。やっぱ日本の冬にはコレがないとネ」
「にゃあ」
いつの間にかサクラはツバサくんと随分仲良くなったようだ。ツバサくんの細い足に、すりすりと身体を摺り寄せている。
・・・サクラめ。