神様に見捨てられた世界で生きる僕ら

「ねぇ、千夜」

「んぁ?」




「やっぱり、一緒に寝よっか」



突然言われた言葉に、目が点になる俺。

やっと自分の言った言葉の意味が危ない物と理解したらしいちなみは、途端に顔を紅くし両手をブンブン振り出した。


「ね、寝るって言っても!おお同じベッドで只寝るだけだから!!
べべべ別にっ、ヘンな意味とかないから!!?」

「・・・・・・解ってるっつの。
それに、ちなみみたいな貧相な体つきの餓鬼襲うほど、飢えてねーもん」

「っひ、貧相で悪かったわね!!」


嘘。


貧相だなんて思ったことなんて、

一度もねーよ。


俺にとって、お前は誰よりも魅力的な存在だから。


「つか、もう2時回るけどお前明日学校とかねぇの?」

「明日は土曜だから休み。その代わり夕方から深夜に掛けてバイトなんだよね」

「ふーん・・・バイトって何してんの?」

「オープンカフェのスタッフ。
そろそろ寝よ、いい加減寝ないとバイトに差し支えるから」

「おー」


欠伸をしながら階段へと片足を掛けているちなみの姿を見ながら、炒飯を食べた皿を下げる。


「俺、歯ぁ磨いてから行くわ」

「ぁー・・・洗面台の下の扉開けたら上の段の右側に、新しいの入ってるから適当に使って。
あたしの部屋は階段上って左側の一番手前ね」

「りょーかい」


欠伸を噛み殺しながら、伝え終わると直ぐにちなみは階段を上がって部屋に行ったようだ。

俺はその姿を見届けキッチンで食器を水に漬けると、洗面所へと歯を磨きに行った。

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