神様に見捨てられた世界で生きる僕ら

悔しさだけが、心を占めていた。


醜い嫉妬。


普段、ちなみの前では見せること無い黒い、黒い部分が滲み出る。


幼馴染みという関係に、傲れていた。

学校の友人達よりも、


誰よりも、ちなみの傍に居る。


そう、自分でも思っていたのに。


今日会った其奴は、まだ一日しか経っていないはずなのに、

ちなみの隣にいることを許されていた。


俺が、長年掛けて築き上げた関係を、

あっさりと、意図も容易く築き上げた其奴。
















巡るばかりは、醜い嫉妬から生まれた思いだけ。

浮かんでは消える、


俺の初恋相手の笑顔だけ。


何時からか笑顔を失ってしまった、


小さな少女だけが、俺の心を占めていた。

< 24 / 42 >

この作品をシェア

pagetop