神様に見捨てられた世界で生きる僕ら

「・・・・・・ちなみ」

「ぁ・・・圭・・・」

「お前、「あのね、お父さんとお母さん、死んじゃった」


彼は確か、夕方のニュースで突然告げられたんだ。

両親の乗って帰ってくる飛行機の便が、事故にあったと。

あたしはその時、久しぶりに帰ってくる両親と外で夕食をとることになり
、用意をしている真っ最中で。

両親が帰ってくるのを、今か今かと楽しみにしながら、リビングのソファに座っていた。



そんな、矢先のニュースで。

キャスターが告げる文面と、液晶画面に映る映像に、頭の中が真っ白になってる時に、



圭が、駆けつけてくれたんだ。



「久しぶりに帰ってこれるって、今朝電話が来て」

「仕事が早く片付いたとかで、日本支社に挨拶もあるとかで、早めの飛行機で、帰れるって2、3時間前に電話があって」

「ニュースが、」


「飛行機が、お父さん達の乗ってた飛行機が、事故にあったって「ちなみっ!!」


「ねぇ、っど・・・してぇ?」
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