神様に見捨てられた世界で生きる僕ら
雲一つ無いその空には、
思い悩んでいる彼奴の笑顔が
重なっていた。
母さんが作っていったであろう昼飯を済ませ、興味もないテレビ番組をソファに座って見ていた時だった。
短いチャイムが鳴り、来訪者を知らせる。
ウトウト、意識が微睡んでいた時に来た来訪者に、自分でも解らないうちに眉が寄り不機嫌な顔を作っていた。
そしてソファからゆっくりと腰を上げ、玄関へと向かう。
何処かで蝉が鳴いているのか、玄関に近づくにつれて鳴き声が大きくなるなと思いながらドアノブに手を掛け、来訪者を迎えいれる。
「はいはい、どちら様ですか・・・」
「・・・こんにちわ」
「・・・・・・・・・ちなみ」
訪問者は、昨日あんな別れ方をしてしまった幼馴染みで、
俺が値不足してまで悩む幼馴染みで、
俺の安心できる場所を持っている、幼馴染みだった。