Distance of LOVE☆
パーティー

サプライズ

〈三ノ宮 和之side〉

ウィーンに来て、もうすぐ2ヶ月になる。


「ゆづ?
無理するなって。
女のコなんだし…仕事も忙しいだろうし…
何より…時差あるんだしさ。」


たまに疲れた表情を見せる…目の下にクマができつつある悠月。


『うん…
だけどね?
和と話していたいし。
大丈夫。』


そう言って、僕にウィーンの月の光に負けないくらい…眩しい笑顔を見せる。

その笑顔に、鎖骨が見えるTシャツは…反則だよ?
胸元まで見えそうだし。
僕が我慢出来なくなるでしょ?

綺麗な白い肌を見る度に、画面越しでも僕の中の男が疼く。


『和?
大丈夫?』


そんなことを考えていたからか、
悠月にそう言われた。

悠月に僕がさっき考えていたことを言ったら、
また君は頬を膨らませながら、言うのかな。


『もう…相変わらずね。』


って。


「大丈夫。笑」


ちょっと困ったような…憂いを帯びた表情も…

色っぽい。


早く会いたいよ。
悠月。

会って…抱きしめてやりたい。
会えるの…いつになるかな。



『じゃあ…名残惜しいけど…切るね。
仕事行く準備しなきゃ。』

「分かった。
頑張ってね、悠月。
…僕も、頑張るからさ。」


僕がそう言うと、ディスプレイが真っ暗になった。

悠月はちゃんと…仕事を頑張れているみたいで良かった。
悠月と僕の…仕事。プログラムやらイラストやらのほかに…
ゲームサウンド監修
まで任されるようになった。
だけど…僕はいないワケで、悠月にのみ相当な負担がかかる。

だけどプロデューサーさんはウィーン行きをあっさり了承してくれた。
僕も…頑張らなきゃな。


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