Distance of LOVE☆
「ピアノ弾いたし、お腹空かない?
早めに夜ご飯の用意するからね?」


そう言って、急に立ち上がったゆづ。
その刹那、彼女の身体が前のめりに倒れた。


「ゆづ!?
…大丈夫?」


また…貧血かな。


『貴方の奥さん、相変わらず貧血気味だから気を付けてあげて?』


って、産婦人科の先生に言われたばかりなのに…


「大丈夫。
…いつもの、貧血だから。」

「大丈夫?
とにかく、夜ご飯は僕が作るから、ゆづは寝てな?」

僕が親子丼を作り終えた頃に彼女を呼びにいき、抱っこしながら階段を降りる。
転んだら大変だし。


親子丼を食べ終えて、悠月を先にお風呂に入らせる。

僕もお風呂から出ると、彼女はすでに眠ってしまっていた。


「ふふっ。可愛い。
お休み、僕だけの子猫ちゃん。」


耳元でそう囁くと、軽くキスを落としてから、お互いの手を絡めて眠りについた。


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