Distance of LOVE☆
偶然or必然

疑問

「もうっ…
困るよ?
和まで体調崩したら…」


そう、小さな声で言うゆづと2人で、最上階にあるレストランに。

窓からは病院の外にある公園が一望できる。


「ねぇ和?
私たち…あんな風になれるのかな…」


公園で仲良く遊ぶ子供連れ夫婦を眺めながら、僕にしか聞こえないくらいの声で呟く悠月。


「大丈夫。
絶対大丈夫だよ。
何があっても、浮気だの、離婚だの、しないから。」

「それは気にしてないから大丈夫!!」


そんなコト…そんな可愛い顔して言われたら…仕事に集中出来ないでしょ?

ホント…罪な奥さんだな。

「和、ホントにまともに食べてなかったのね。
普通のレストランによくある"ナントカ御膳"のボリュームに匹敵するくらい、食べてるわよ?」


「だって、バナナとヨーグルトしか食べてないもん。…寝坊してさ。」


「気を付けなよ?
私、知ってるんだから。
プロデューサーさんに何かあったら、自分の後任、和だって。」


え?

マジで?

知らなかったんだけど…


「まだ、分かんないよ。
後任にするかも
としか聞いてないし。」


「でも…ありがとう。」


食事を終えて、検査を終えた悠香に行ってきますを言ってから、職場に戻った。

無事に同僚の分も仕事を終えた。
帰宅したのは日付が変わった頃。


僕の携帯に、悠月から着信が入った。


「もしもし?
どした、ゆづ。」


『何でもないんだけど…和、また寂しがってるんじゃないかなって。』


"また"ってことは…気付いてたの?
僕が寂しくて眠れなかったこと…


「ありがとっ…悠月。
声聞けただけで…十分嬉しいよ。
ゆづも大変なのにさ。」


『あと2日。
あと2日で…私も悠香も退院出来るって。
大丈夫だよ、ウィーンでのときに比べれば、2日なんてたいしたことないんだし。』


強くなったよな…悠月は。
夜も遅いから早く寝ろって言って、電話を切った。
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