Distance of LOVE☆
「ちゃんと治療しなさいね?……高沢。


もし美崎の傷が治らないとか言ったら…承知しないから。」



プイと顔を背けてから、ぶっきらぼうにそう告げる。



「わかっておりますよ、彩さま。」



「それならいいけど。」



「……彩お嬢様?
美崎さまのところにいても…よろしいのですよ?」




私に気を遣ってくれているらしい矢吹。



「………結構よ。
美崎の痛々しい姿なんて見たくないし?
それに、今は貴方が心配だしね。」



「いくら私のためだからって、そんな無茶なことするんじゃないわよ。」




「申し訳ございません……」



「謝る必要ないわよ、いちいち。」



「……ひとつだけ、わがままを仰っていいですか?彩お嬢様。」



「何よ。早く言ってごらんなさいよ。」



「私のケガが回復した後も、ずっと傍にいてくださいますか?」



「はあ?
今更何言ってるのよ。

……仕方ないわね。
私、いつまでも過去を引きずる性格じゃないの、貴方も知ってるでしょ?
もう、藤原のことは吹っ切ったからね。
いてやるわよ。

辞めたいとか言っても辞めさせてやらないから。」



「辞めませんよ。」



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