Distance of LOVE☆
仕方ないわね…


いけばいいんでしょ?
隣…


で?

この極度の緊張状態のなか、どうやって寝ろと?


そんなことを思いながら、気が付けば深い眠りに堕ちていた。


ん…



カーテン越しの、眩しすぎる光に目覚めさせられた。


あら?


隣にいたはずの矢吹がいないわ。



まさか…

何かあったのかしら。



急いでベッドを降りる。



「うわっ…
ビックリしたな…姉さんかよ…」


「麗眞?
何でここに…」



「姉さんの婚約を破談にしてやったのに、その言い方はないだろ…」



「ってか、早く来いよ。もう昼だぜ?」


はい?


どうりで、外が明るいと思ったわ…



もう、お昼だったのね…



外に出てみると、誰かの話し声が聞こえた。


誰…?

矢吹の声だけは、かろうじて聞き取れる。



和之さんたちと悠月さんが、帰るところだった。



「あの…もう帰るの?
良かったら私の屋敷にでも…」


「大丈夫。
十分、お世話になったし。」


「いろいろありがとう、彩さん。」



「……お礼を言われるほどのことはしていないわ。
また何かあったら、力になってやらんこともないけど。」



そう言いながら、和之さんたちを見送った。



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