Distance of LOVE☆
どうしてもどうしても、和に伝えたくて、
和に電話してみた。


『どうしたの?』


「和、今話して平気?
どこにいるの?」


『今?
成田空港近くのホテル。
台風来ててさ。
暴風域に入っているから、飛行機飛べないからって言われて。
だから…TV電話で話して大丈夫だよ?』


そう言う和。


その優しさに甘えて、TV電話に切り替えた。


「聞いても…驚かないでね?
嫌いに…ならないでね?
ここにいるの。
大事な大事な…和との子供が。」


お腹をさすりながら言ってみる。


『嫌いになるわけないでしょ?
むしろ…嬉しいよ?
ありがとね、悠月。

ってことは…昨日のホテルでのときには…もう子供いたんだよね?
ビックリさせちゃったかな…
あんな激しいコトして…』

「ふふ。
多分ね?
でも…きっと許してくれるはずよ。
サプライズ大好きなパパだものね。」


「だね。
悠月…ちゃんと僕に言ってほしかったな。
悠月から言ってくれるの、ずっと待ってたんだよ?』

まさか和…分かってたの?
私が妊娠してること。


『親戚のおばさんに症状言ったら、それ、おめでたよ?
って言われて。』


「そっか…」


「和…ウィーン…行っちゃうんだよね?」


『ふふ。
長くいませんよ。
だから…ちゃんとご飯食べて待ってて下さいね?』


意味深な表情でそう言って、電話を切った。


何なんだろ…




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