Distance of LOVE☆
なぁ…奈留?
俺…今、かなり幸せだよ。
後継者問題は…もう落ち着いた。
だから…
もしも…また俺の子供を授かったときには…
ちゃんと言ってやれる。
「ちゃんと…俺らの子…
今度こそ、元気に産んでやろうな。」
って。
とか、思っていると。
オーナーの執事さんが、俺に携帯電話を差し出してきた。
「お電話ですよ。
……雅志さま。
貴方の…ご両親から。」
それを会釈しながら受けとると、病室の外に出た。
「……もしもし。」
『雅志~っ!!
ごめんねっ…ごめんねっ?』
謝罪の言葉を繰り返しながら、
ついには電話口で泣き出した母さん。
『……すまないな。
母さんがあんなんで。
雅志、俺は父親なのに、気付いてやれなかった。
お前が動物病院を継ぎたいってことに。
私たちの病院を継ぐのが当然のような言い方をして…悪かった。』
「父さんも…母さんも…ごめんね?
俺が小さい頃、医者じゃなくて獣医になりたいなんて言ったから…」
『雅志。
謝ることじゃない。
私たちは…嬉しかったんだよ。
雅志も…自分の親に縛られることなく…自由な選択をしたんだな、
って…』
「でも…ちゃんと尊敬してるからね?
父さんと母さんのこと…
同じ医療に関わる者として。」
『分かってる。
いい仕事仲間を持ったな。…雅志。
私も、嬉しいよ。
この病院を、志の高い人に引き継ぐことが出来て。
……まあ、安心しなさい。私たちに何かあれば、の話だ。
それまでは、星哉さんたちを…私の病院で研修医として雇う。
少しでも私たちの技術や信念を身に付けて帰ってきてほしいからな。』
志の高い人とは、星哉さんのことだろうか。
『雅志っ…
安心したわ。
奈留ちゃんが…無事って聞いて…
私たちに何かある前に…孫の顔を見せなさいね~?
暇があったら…奈留ちゃんにも電話をさせてくれないかしら?
久しぶりに声が聞きたいわ。』
それだけ言って、母親は電話を切った。
何かある前にって…
何かあってからじゃ…遅いんだけどな…
俺…今、かなり幸せだよ。
後継者問題は…もう落ち着いた。
だから…
もしも…また俺の子供を授かったときには…
ちゃんと言ってやれる。
「ちゃんと…俺らの子…
今度こそ、元気に産んでやろうな。」
って。
とか、思っていると。
オーナーの執事さんが、俺に携帯電話を差し出してきた。
「お電話ですよ。
……雅志さま。
貴方の…ご両親から。」
それを会釈しながら受けとると、病室の外に出た。
「……もしもし。」
『雅志~っ!!
ごめんねっ…ごめんねっ?』
謝罪の言葉を繰り返しながら、
ついには電話口で泣き出した母さん。
『……すまないな。
母さんがあんなんで。
雅志、俺は父親なのに、気付いてやれなかった。
お前が動物病院を継ぎたいってことに。
私たちの病院を継ぐのが当然のような言い方をして…悪かった。』
「父さんも…母さんも…ごめんね?
俺が小さい頃、医者じゃなくて獣医になりたいなんて言ったから…」
『雅志。
謝ることじゃない。
私たちは…嬉しかったんだよ。
雅志も…自分の親に縛られることなく…自由な選択をしたんだな、
って…』
「でも…ちゃんと尊敬してるからね?
父さんと母さんのこと…
同じ医療に関わる者として。」
『分かってる。
いい仕事仲間を持ったな。…雅志。
私も、嬉しいよ。
この病院を、志の高い人に引き継ぐことが出来て。
……まあ、安心しなさい。私たちに何かあれば、の話だ。
それまでは、星哉さんたちを…私の病院で研修医として雇う。
少しでも私たちの技術や信念を身に付けて帰ってきてほしいからな。』
志の高い人とは、星哉さんのことだろうか。
『雅志っ…
安心したわ。
奈留ちゃんが…無事って聞いて…
私たちに何かある前に…孫の顔を見せなさいね~?
暇があったら…奈留ちゃんにも電話をさせてくれないかしら?
久しぶりに声が聞きたいわ。』
それだけ言って、母親は電話を切った。
何かある前にって…
何かあってからじゃ…遅いんだけどな…