Distance of LOVE☆
ストールを膝に掛けた彼女は、
ピアノの前…ではなく、ギターを手にとる。


「ピアノは大丈夫なんだけど…
ギターのほうは、まだ簡単なのしか弾けないから…」

「十分だよ。
…今のゆづには…ね。
ゆづはね、ギターでもいいけど、やっぱり…ピアノのほうがイメージ強いな。」

彼女の手からそっとギターを取り上げてピアノの傍らに奥と、
僕もピアノの前に腰かけて…
共同で作詞作曲した曲を…2人で弾く。


「やっぱ…この曲弾くと…音に躍動感が生まれる気がするね。」


「良かった。
私も…そう思ってたの。
この曲…和と離れてる間の…精神安定剤だった…
これ弾くと寂しい気持ちも紛れたし…
落ち着いた。」


ゆづがそう言ってくれて…嬉しかった。


気づけば僕は…


「和っ…///
ンヤッ//」


彼女の背中に手を回して、微かな素肌の温もりを感じながら…深いキスを交わしていた。


「ゆづ…エロいよ?
そのカッコ…ハァッ…いいの?
止まんないけど…」


「いい…よ?」


夕方にそうしたように、部屋の電気を消して、カーテンを閉めると、
彼女と寝室で…

2人で食べたパフェにも負けない、甘い時間を過ごした。


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