Distance of LOVE☆
ペンを置こうとして…

ふと手を止めた。

まだ何か書いてある気がする。

直感的に、そう思った。

和之くんのカンは、鋭いんですよ?


メモ欄をパラパラ捲っていると…見つけた。


悠月の美しく整った字。
高校生が書くような丸文字ではなく、
良識のある大人でもめったに書けないパソコンのワードで打ったみたいな…見やすい文字。

見ていて心が洗われる。


「"悠和"」


そう書かれている。

その下に、
こんなことが。


「どうしよ…
一応、そのほうがいいかなって思って…私と和の字をくっつけてみたんだけど…字面が男の子みたいじゃない?」


…やっぱり。

ここに書きたいのは…

子供の名前…なんだよね?
僕たちの。


しばらく思案した後、

ある文字を書いて、

その紙1枚だけを抜き取って手帳を閉じた。

そして、バレないように元の通り…彼女の鞄に収める。


なんか…いい意味で…目が覚めちゃったな。


10時過ぎの飛行機に乗ればいいから…


暇…だな…


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