Distance of LOVE☆
復路は、11時間かかってようやく、日本に到着。

飛行機から降りてゲートをくぐったところに…


"おかえり日本"

などと書かれている。

ゆづなんてはしゃいじゃってさ。


垂れ幕に向かってただいま!!なんて言ってみている。
垂れ幕に向かって言っても…意味なくない?

まあ、楽しそうだからいいか。

楽しそうなゆづの顔が…一番好きだからね?


入国審査やら税関検査を終え、空港を出た。


しかし…

寒いっ…

日本の天気予報くらい…見ておくべきだったかな…


仕方ない。

タクシーでも拾うか。

そう思って、歩き出した刹那、僕と悠月の真横に普通の軽自動車が停まった。


乗っていたのは…僕の父。

「悠月ちゃん、久しぶりだな。
ダメだぞ?
だいじな時期なんだからね?」


そう言って、ゆづにマフラーを巻いてくれている父。

「って…僕は?」

そう言った僕に、父はコートを着させた。

そして…車を発進させた。

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