碧眼の天姫―刀の後継者
「まさか…私達の希望が…」
「やはり…天姫ノ刀との繋がりが浅かったせいか?」
「やはり…あの手を使うしかないようね…」
鬼が去った後、沢山の人間の声が聞こえた。
顔を上げると、着物に身を包んだ人間達が俺と美琴ちゃんの前に立っている。
「仕方あるまい…
やってみる価値はある」
真ん中に立っていた老人が美琴ちゃんへと手を伸ばした。
―パチンッ
その手を弾く。
「美琴ちゃんに触るな…」
地を這うように低い声で相手を睨む。
これ以上……
美琴ちゃんを誰にも触れさせたくない。
「お前…この地に住んでいながらこの方を知らないのか!?」
老人の隣にいた男が俺を睨みつける。
「知らないね。俺、興味ある人間しか覚えて無いし」
この老人が何だっていうんだよ。この状況がわけ分からない…