碧眼の天姫―刀の後継者
「貴様…この島の長、白蓮家の百二代目頭主の白蓮 草助(ハクレン ソウスケ)様を知ら無いとは…愚か者が……」
この島の長……?
知事みたいなものか……?
「そんな事…知ったこっちゃない……。これ以上…美琴ちゃんを傷付けさせない」
俺が…この子を守らなきゃ…守らなきゃいけなかった…
「最後はお前を庇い死んだ。そんなお前に何が出来る?」
老人は冷たい瞳で俺を見下ろしている。
俺のせい…そんなのわかってる…
だから…今美琴ちゃんを守る事が罪滅ぼしだ。
決して償いきれる罪では無い…それでも…そうせずにはいられない。
「私達とて…後継者もいない今、天宮 美琴を失うわけにはいかないのだよ」
老人は他の人間に目配せをした。その瞬間…
―ガシッ
「私達の希望を返してもらおう」
「美琴ちゃん!!!」
老人の仲間の一人に美琴ちゃんを奪われてしまった。