碧眼の天姫―刀の後継者
「萩原 千年……
お主はこの島から出て行くといい。その方が幸せだろう…」
白蓮 草助の言葉に周りがどよめく。
「天姫の秘密を知っているのですよ?
良いのですか長」
「構わんよ………。こやつには何も出来ん。関わらぬ方が幸せなのだ…」
白蓮 草助は空を見つめる。その横顔が悲しげだったのは気のせいだろうか…
「さぁ時間が無い。行くぞ」
草助の一言で白蓮家の人間がぞろぞろとその場を離れてて行く。
俺は…何も出来なかった…
ただ大切な人が…
また俺の前から去って行くのをただ見つめる事しか…
出来なかったんだ……