碧眼の天姫―刀の後継者
母様があたしを大切に
思ってくれていたのは分かっていた。
それでも………
素直にその愛情を認める事は出来なかった。
天姫は自らの役目を終えた時、後継ぎである女の子を産まなければならない。
その為に愛してもいない男と体を何度も、何人とも重ね、子を儲ける。
その中で力を引き継いだ女が後継ぎとなる。
母様は67歳の男との間にあたしを産んだ。
上には兄が一人、姉が二人いる。一番下のあたしが天姫を継いだ。
兄は男として生まれたが為にこの家では酷い仕打ちを受けた。
姉二人も兄もあたしをさぞ恨んでる事だろう…
兄はあたしを許婚にと言ってる。兄妹同士の子作りもこの家では当たり前だ。