碧眼の天姫―刀の後継者
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「夕暮れだ………」
気付けば目の前には夕日に照らされた町並みが広がっていた。
あたし…馬鹿だなぁ。
物思いに耽るってこういう事をいうのかな。
あれから大分時間が経ったのが一目瞭然だ。
あそこに帰りたく無い。
あそこはもはや家じゃ無い。
「生きた心地がしないんだよね…本当…帰りたくない」
「なら俺ん家に来る?」
突然聞こえた声に慌てて刀を握り後ろを振り返る。
そこには…
「結局戻って来なかったから、俺一人日直だよ?」
あたしの嫌いなそいつは笑顔を浮かべながら日誌を見せる。