碧眼の天姫―刀の後継者


「………………」


千年を背に庇い、刀を鞘から抜いた。


…………何処からくるか…?


瞳が紅と碧に変わり、銀の髪が風に吹かれて靡く。


「…グギャギャギャ!!!!」


―ブンッ


「はぁっ!!!」


―ブシュッ


飛んできた縄のようなものを刀で断ち切る。


「天鬼!!!」

『…承知している』


―キイィィィン


刀が唸り、紅い光りを放つ。そして花びらのように光は散る。


「…君…は……………」


千年はあたしを見つめたまま動こうとしない。


「死に逝け…鬼よ!!!」


大きく刀を振り上げて冷酷な瞳て鬼を睨みつける。


「はあぁぁっ!!!!!」

―ザシュッ

「グギャギャギャーッ!!!」


鬼は断末魔の叫びと共に、灰と化した。







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