碧眼の天姫―刀の後継者


―ポタッ…ポタンッ…


刀の先から滴るように紅い雫が滴り落ちる。


顔に付いた返り血を拳で拭った。


「…美琴…ちゃ…ん…?」


紅と碧の瞳で千年を見つめる。


「千年……っ………」


千年の顔を見れずに背を向ける。


「待って!!!」


―ガバッ


「千…年………?」


背中から千年に抱きしめられた。


冷たくなったあたしの体は、千年に触れた部分から温かくなる。










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