碧眼の天姫―刀の後継者
「もう…俺を置いて行くなんて許さない……。
あんな思い…二度としたくない…」
あたしを抱きしめる腕に力が入る。
「俺の前から…いなく…ならないで…」
その悲痛な声は痛い程あたしの胸を締め付けた。
「千年…知らない方が…二度とあたしと関わらない方が幸せだと…思ったの…」
それは今も変わらない。
出来るなら…あたしから離れて欲しい。
でも…離れたくない…
矛盾する想いが結果的に今の状況を招いてしまった。
「あたしの事なんか忘れて…幸せになってほし…」
「それは俺が決める事だよ!!」
あたしの言葉を遮って千年は叫んだ。
驚きであたしは言葉が
出ない。