碧眼の天姫―刀の後継者


目を見開いてあたしは
それを見つめる。


「…………血………」


間に合わなかった…
また救え無かった……


酷い悲しみが胸に広がる。
また一つ、一瞬にして命が消えたのだ。



「…くそっ…何なんだよ…これはっ……」


不意に聞こえた声にハッとしてあたしは我に返る。


そこには、女の子を背に庇い鬼を睨みつける男がいた。


助けなきゃ……








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