碧眼の天姫―刀の後継者


「…鬼……
天姫の名においてお前を
滅する」


天姫ノ刀よ…………
長きにわたり叶えられなかった悲願の為に……


祈りを刀へと捧げる。


「アマヒメーッ!!!!」


鬼があたしに迫る。
あたしは一歩も動かなかった。


「危ない!!」


後ろで男の声と女の子の悲鳴が聞こえる。


それでもあたしは動かない。鬼の爪があたしに触れようとした瞬間ー…



―ザシュッ!!!!!


あたしは刀を横に振るった。鬼は悲鳴を上げる事無く消滅する。



一瞬の出来事だった。
闇夜に血の雨が降る。









< 25 / 330 >

この作品をシェア

pagetop