碧眼の天姫―刀の後継者
「非現実的すぎて頭がついていけてないんだよね…」
男はそう呟いてまた黙る。
今の声…何処かで…
男がちょうど街灯が当たらない所にいるせいで顔が見えない。
ただうっすらと制服を着ているように見える。
…学生………?
「碧い…目…珍しいね」
男は笑いながらあたしを見つめる。
男が一歩踏み出した瞬間ー…
街灯が男の顔を照らす。
あたしは目を見開いた。
だってそこにいたのは…
「萩原…千年……?」
「…え?何で俺の名前…」
無意識にそう呟いたあたしは慌てて口を閉ざす。