碧眼の天姫―刀の後継者
『…美琴………
天姫ノ刀を解放する時は、それが本当に今必要か…この場で解放するべきなのかをよく考えてから解放するのです』
母様から天姫ノ刀を受け取った時の言葉を思い出す。
『その刀…天鬼(テンキ)という鬼の血より生まれけり…
それを扱いしは…
天ノ姫、鬼の混血を
受けし天宮の娘なり。
二つの魂…幾世の契りより結ばれし時、在るべき姿へと帰歩せん』
母様が語る天姫の歴史…
これは天姫ノ刀の誕生がつづられた一文。
意味はさっぱりだけど
何となく天姫ノ刀が物凄い力を持っていて、その代償もまた大きい事が分かる。
それでも……
「今使わないで…
いつ使うって言うのよ!!」
刀を構え瞳を閉じる。