碧眼の天姫―刀の後継者


『サァ…今一度問オウ…
オ前ニソノ覚悟ガアルカ…?』


ある。
この命を賭けて……

…鬼を滅ぼす。



その為にはあんたの
力が必要なの。


あたしに…その力を
ちょうだい…天鬼。


『…確ト受ケ取ッタ。
我ガ力…好キナヨウニ使ウガヨイ…』



その瞬間、刀が碧く輝き出す。それは目を開けているのがやっとな程に眩しい光。


その光はあたしを包み込む。



『天姫…オ前ノ名ヲ問オウ』


光りの中で天鬼の声を
聞いた。


…あたし……
あたしの名前は………



「…美琴……」



―ピカンッ


光りが弾けるように
飛び散る。


気付けばあたしは白い着物と羽衣を身につけていた。






< 48 / 330 >

この作品をシェア

pagetop