碧眼の天姫―刀の後継者


「何だ…ろ……」


何か違和感がある。
体のあちこちが痺れるように痛い。


「う…うぐっ…かはっ」


口から何かが吐き出る。
とっさに塞いだ手に視線を向けると……


「…っ!!!!?」


赤黒い液体が手の平に
付着していた。


それが血だという事を
理解するのに遅れた。


『ソレガ代償……
内臓ノ壊死…マタ厄介ナ代償ダナ…』


「内臓の…壊死……?
この力を使えば代償として内臓を失うって事?」


それじゃあ…あたしはあと何回この力を使えるの?


内臓を失う…それは命を失うも同じ事。


戦えなくなれば…願いを叶えられなくなる。








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