碧眼の天姫―刀の後継者


「…フンッ…天姫がこの程度とは…笑止」


深い青の髪に青の瞳を持つ男鬼が無表情で言い放つ。


「鬼…なの……?」

「愚問だな」



鬼…異形の姿を持つ人外。
目の前にいるのは…鬼…?



「何で人の姿を?」

「これが鬼の本来の姿だ。鬼も人も元は同じ種族のもの。違えたのは生き方だけだ」


信じられない……
鬼と人が元は同じ種族だっただなんて…


「なら何故人を喰らうの?」


「言っただろう…
生き方が違うと。同じ種族でも文化が違う。我々は長の命に従うのみ」


―ビュンッ…ガキンッ


「…ぐっ………」


氷の刃を刀で受け止める。


今までの鬼とは全然違う…
一つ一つの攻撃が重い。







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