碧眼の天姫―刀の後継者


「本気で来ないのなら…
殺すぞ…天姫」


―ザシュッ


「うあぁぁっ……」


―ポタン…ポタン…


血が肩からドクドクと流れ出す。


「…くっ…こんな傷…」


刀をギュッと握り締める。
出血が多いせいか意識が朦朧とする。


『美琴…ドウスルノダ…?』


「むやみに…あの力は…
使えない……」



火鬼を倒す為に死ぬわけにはいかないから…


『今ノママデハ…勝テヌゾ…』


「…………分かってる…
分かってるけど……」


どうしろっていうの!?
あたしに…どうしろって…


刀をさらに強く握る。







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