そばにいてくれたから
「礼羅とはいろんなところに出掛けたわ」
「へー…」
「とっても楽しかったし、ずっとこのまま続いて行くんだと思った」
すると菜穂さんの顔は悲しそうになった。
「でも付き合って2週間ちょっとのことだったの、あたしが小さいときにお世話になってる近所のお兄さんがいたの」
「はい」
「そのお兄さんはあたしが6歳のときに引っ越しちゃったんだけどね、とっても優しいお兄さんなんだ」
菜穂さんの顔はちょっと笑みが出てた。