先生が必要なんです。

その日、このモヤモヤの
気持ちが何なのかを知りたくて
放課後山本先生のところに
行くことにした。


終わりのHRをしたあと
美穂が「カラオケいこ♪」と
誘ってきてくれた。

「ごめん。今日はパス」と
告げてから私は先生のいる
生徒指導室に向かった。


ドアをノックする。

「どうぞ」の言葉を聞き私は
ドアを開け中に入った。


山本先生はパソコンで
作業をしていた。
私に目を向け驚いた表情で
問いかけた。

「めずらしいな。
中井がここに来るって」

笑顔で言うから私まで
笑顔になっちゃうよ。

「先生と話したくなったから」

私も笑顔でそう答える。

すると山本先生は「そうか」と
また笑顔で答えてパソコンに
目を向けて作業を始めた。


時間など忘れて長い間
先生と話こんでいた。


時計を見ると6時半だった。


秋が近づいてるせいか外は
少し暗くなるのが早かった。


「中井!送ってやるよ」と
先生は言ってくれたので
私はその言葉に甘えて
家まで送って
もらうことにした。


< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop