先生が必要なんです。
その日、このモヤモヤの
気持ちが何なのかを知りたくて
放課後山本先生のところに
行くことにした。
終わりのHRをしたあと
美穂が「カラオケいこ♪」と
誘ってきてくれた。
「ごめん。今日はパス」と
告げてから私は先生のいる
生徒指導室に向かった。
ドアをノックする。
「どうぞ」の言葉を聞き私は
ドアを開け中に入った。
山本先生はパソコンで
作業をしていた。
私に目を向け驚いた表情で
問いかけた。
「めずらしいな。
中井がここに来るって」
笑顔で言うから私まで
笑顔になっちゃうよ。
「先生と話したくなったから」
私も笑顔でそう答える。
すると山本先生は「そうか」と
また笑顔で答えてパソコンに
目を向けて作業を始めた。
時間など忘れて長い間
先生と話こんでいた。
時計を見ると6時半だった。
秋が近づいてるせいか外は
少し暗くなるのが早かった。
「中井!送ってやるよ」と
先生は言ってくれたので
私はその言葉に甘えて
家まで送って
もらうことにした。