優しい涙
普段の多忙な業務ですら大変だというのに。


ここ最近は、僕の廃棄処分をめぐっての論争が、屋敷内から自治体まで広がっている。


日に日にやつれていく藤波様を見ていると、僕は焦燥感でいっぱいになる。


謝ってすむことなら、何度だって謝りたい。


出来ることがあるなら、何でもしたい。


でも僕が謝ったところで収拾がつくような事態ではないし、何かしようにも…


やはり僕には何も出来ない。


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