優しい涙
その他にも、外で起きた色んな話を教えてくれた。


A7が雑草と間違えて木の根を抜いてしまったとか。


新しくやってきた庭掃除用のアンドロイドとけんかをしたとか。



僕がA7と会えず気になっていることを察して、A7の話をたくさん教えてくれる。


それはとても楽しくて嬉しい…

…だけど、明らかに疲労が蓄積された藤波様の表情に、僕はいてもたってもいられなくなった。


「藤波様、お疲れではありませんか?もう休んでください」


僕が真剣に言うと、藤波様は「大丈夫だよ」と笑った。

僕は藤波様に甘えたい衝動を振り払い、僕にかまわず休んでくれるようお願いした。

< 69 / 113 >

この作品をシェア

pagetop