きら星の短編集
「……田端くん。田端くん。」




私に体を預け、その綺麗で整っている寝顔で私の心を狂わす田端くん。




……こんな大きな私だけど。




「……好きだよ。」




田端くんの家の前。




吸い込まれそうなくらい小さな声で、そう呟いた。




「……やっと言ってくれた。」




「え……。」




……寝てたはずじゃないの?




田端くんは私の言葉を聞いて、ニコッと笑って私を抱き締めた。




「田端くん……酔いつぶれてたんじゃ……」




「えへへ……作戦だよ。きっと、坂井さんが酔いつぶれた僕を介抱してくれるんじゃないかって。」




「じゃあ、酔いつぶれてたわけじゃ……」




「……僕、こう見えてもお酒はものすごーく強いんだよ?」




……やられた。小悪魔だ。


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