きら星の短編集
「……で?これはどういうことですかな?颯太くん。」




颯太が設定した合コンの日に、指定された待ち合わせ場所で、俺は怒りを抑えて、颯太に電話していた。




「いや、あの……ちょい莉子に代わるわ。」




「おい!」




「あ、敦司くん?どう?かわいいでしょ?」




電話口から聞こえるのは、莉子ちゃんの声。




……あいつ、覚えとれよ。




「いや、かわいいのは認めるけど、合コンじゃないやん。男1人に女1人って、もはやデートやん!」




そう、そこにいたのはフワフワした、とてもかわいい女の子1人。




待てど暮らせど、他には誰も来やしない。




「……ちょっと、綾音!これ、どういうことなの?敦司くんと2人なんて聞いてないよ?」




彼女もまた俺と同じく、友達にはめられたみたいやな。


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