きら星の短編集
男子嫌いな女子


……私には、昔から大きなコンプレックスがある。



でもきっと、他人から見れば、私のコンプレックスなんて、何てことない、むしろ羨ましいことに捉えられるかもしれない。



人の悩みなんて、他人から見れば、その程度なんだと思う。



私は、小学生の頃から、他の女の子と比べて、目に見えて胸が大きくなってきた。



最初はよく分からなかったから、そんなに気にしてなかったけれど、



他の子と違うっていうことは、思春期の私にとって、段々と重いものになっていった。



男子の視線が気になったり、色んな言葉が気になったりして、



それを避けるために、段々と前屈みになって、自分を隠そうとしてきた。



特に男子は、年齢を重ねるごとに、私の苦手なもの以外の何者でもないものになっていった。



だから、男子から逃げるために、高校は私立の女子高を受験しようと思ったけれど、学費が高いと両親に反対され、結局公立の共学高校に進学をした。


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