きら星の短編集
それから、私にゆっくりとキスをした。
不思議と逃げようとは思わなかった。
それから、夕陽に染まる図書室で、岡本くんは私に色んなことを語ってくれた。
少しでも近づきたくて、図書委員に手を挙げたこと、
さっきあんなこと言ったけど、嫉妬から、私のことをいやらしい目で見ていた男子を、何人か締めたこと、
入学式の時から好きだったこと。
普段の彼からは想像できないくらい、
嬉しそうにしゃべっていた。
私は、そんな彼をこれから好きになっていこうと思っていた。