きら星の短編集
「すごい数……」
そこにはたくさんの女の子がいて、顧問の先生が整理するのに困っているくらいだった。
「こんなにいたら、もうマネージャーなんか決まっちゃってるよね。ねぇ、せめて塚田くん見て帰ろうよ。」
「あ……うん。」
私は言われるがまま、彼を見に行った。
「塚田!最後くらいきちっと捕れ!」
「はい!すみません!」
……一瞬で心を奪われた。身長は190cm近くあって、野球部らしい坊主。
でも今まで見てきた男子の中で、誰よりも爽やかでカッコよかった。
「塚田くん。ピッチャーで、1年生期待の星なんだって。」
……それから、私は塚田くんの様子を眺めるのが習慣になった。