きら星の短編集
「大好きになった。あの応援のおかげで投げ切れたんだ。」
「塚田くん……」
「本当は甲子園行きが決まってから告白しようとしてたのに、菊池に抱きしめられてるの見て、我慢できなかった。まさか、ここまでホームラン届くとは思わなかったけど。」
私は強くボールを握りしめた。
「……聞かせて。」
私はその言葉と共に、塚田くんに抱きしめられた。
「……私も、塚田くんが好きです。」
「……うん。」
「……夢みたい。」
「……うん。僕も。」
「私、初恋なんだ。」
「僕もだよ。」
私たちはそう言うと、見つめ合い、自然とキスをしていた。